妊婦・授乳婦に対しても、治療のために医薬品が必要であり、一般的には薬事規制上は、妊婦・授乳婦も適応に含まれていますが、安全性に関する情報が乏しいことから、多くの医薬品の添付文書では有益性投与や、使用経験が無いことの注意喚起がされています。そのため、医療現場では専門医療機関において、自ら文献調査などをもとに投与を検討する場合もありますが、多くは、妊婦・授乳婦への投与を諦め、よりよい治療機会を提供できない状況にあります。
そのような状況も踏まえ、ICHでは必要なデータ取得推奨と、試験組入れの基盤となるガイドラインとして妊婦・授乳婦の臨床試験への組入れ(ICH-E21)の専門家グループが組織され、ガイドライン作成が最終段階にあります。一方で、ガイドラインが適用された場合に、臨床開発において新たなデータ収集が課されるのかといった懸念も寄せられています。他方、市販後においては、厚生労働省・PMDA・成育医療研究センターが協力し、妊娠と薬情報センターが収集した情報などをもとに、妊婦・授乳婦に医薬品が使用できるよう、添付文書の改訂を行う取り組みも進められ、すでにいくつかの医薬品で成果が得られています。このように妊婦・授乳婦に必要な医薬品を届けるためには、臨床開発、市販後の医薬品のライフサイクルにおいて、効率的にエビデンスを集めていくことが必要です。
そこで本シンポジウムでは、ICH-E21に参加している専門家に加え、臨床開発や市販後において、妊婦・授乳婦も含めたデータ収集・評価に取り組んでいる専門家の先生をシンポジストに招き、妊婦・授乳婦へ必要な医薬品を届けるために関係者が取り組むべき課題等についてご講演頂き、パネルディスカッションにおいて講師の方々、PMDA審査センター長、参加者とのディスカッションを行うこととしました。
つきましては、妊婦・授乳婦に関するデータ収集・評価に携わる方々はもとより、広く医薬品・医療機器にご関心のある方々にご参加いただきますようお願い申し上げます。
【プログラム】 ※ 今後、タイトル等は変更となる可能性があります。
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13:00 開場
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13:30~14:00 講演1 妊婦・授乳婦の臨床試験への組入れ(ICH-E21)の検討状況と今後の展開(仮)
元木 葉子(ICH-E21EWG MHLW/PMDAエキスパート / (独)医薬品医療機器総合機構 健康被害救済部 救済調査一課 主任専門員)
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14:00~14:30 講演2 医薬品開発段階でのデータ収集に関する現状と課題(仮)
渡部 ゆき子(ICH-E21EWG日本製薬工業協会 エキスパート / 中外製薬株式会社 医薬安全性本部 Global Safety プロフェッショナル)
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14:30~15:00 講演3 医療現場での現状と市販後情報による添付文書改訂の経験(仮)
後藤 美賀子(国立成育医療研究センター / 女性の健康総合センター / 妊娠と薬情報センター)
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15:00~15:30 講演4 市販後のデータ収集と添付文書改訂に向けた課題(仮)
宮崎 真(日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 PV部会長 / アストラゼネカ株式会社 研究開発本部 ペイシェントセーフティ統括部 / ペイシェントセーフティストラテジー バイオファーマ部長)
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15:30~15:40 休憩
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15:40~16:20 パネルディスカッション
進行役:宇津 忍 (医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団)
パネリスト:上記の講師4名+成川 衛((独)医薬品医療機器総合機構 審査センター長)
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16:20 閉会
【問い合わせ先】
一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会 事務局
〒160-0016 東京都新宿区信濃町35信濃町煉瓦館5階 一般財団法人国際医学情報センター内
Tel 03-5312-1466 E-mail: srsm-office@imic.or.jp